【木村和久連載】同伴プレーヤーの不正を目撃。あなたはどうする? (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 しかし幹事は、「現場を押さえているわけじゃないから、どうしようもないよ。あまり揉(も)めたくないから、スルーでいいんじゃない」と、うやむやにしてしまったとのこと。

 まあ、知り合いの正義感野郎は、当然納得していませんでしたが、状況証拠で犯人扱いしてもね、なんだかなって思いますよね。

 で、私の判断ですが、考え方としてはその幹事さんと同じです。「揉めたくない」というのが、一般的な考えではないでしょうか。我々は、全英オープンに出場しているわけではないので、コンペでの不正を正すよりも、人間関係にひびが入るほうが嫌ですからね。

 じゃあ、偶然決定的な証拠、すなわちポケットからボールを落としたところを見てしまったら......、そのときはどうするか?

偶然見てしまった同伴プレーヤーの不正。あなたならどう対処しますか?偶然見てしまった同伴プレーヤーの不正。あなたならどう対処しますか? 見てしまったほうもバツが悪いので、私だったらニヤッと笑って、「じゃあ、昼メシでもおごってもらおうか」と言います。相手からしてみれば、不正の現場を見逃してもらえるなら、昼メシなんて安いものでしょう。そして、「これでもう優勝はないから、あとで適当に叩いてね」と言えば、相手もしぶしぶ従わざるを得ないでしょう。

 私もこれまで、何度もマナー違反や不正を見てきましたけど、その人と二度とラウンドをしない、というわけではないので、余計なトラブルは避けたいです。

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