女子ゴルフ・野村敏京、ブレイクの理由。「今年は韓国で遊ばなかった」 (2ページ目)

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

「私、本当に負けず嫌いなんですよ。だから、このオフは徹底的にパターとアプローチの練習に取り組んできました」

 野村は、スイングコーチを務める母方の叔父が住んでいるハワイに拠点を持つ。このオフはそこで、かなりトレーニングを積んできたという。

「本当はね、オフは韓国で遊ぶのが好きなんです。でも今年は、ゴルフに集中しようと思って、ハワイで練習していました。特にずっとやっていたのが、小技の練習。それが、よかったのだと思います」

 その言葉どおり、今季のスタッツでは平均パット数が29.02でツアー5位。バーディー数3位という数字も、パッティングの向上によるものが大きい。

 実際、初優勝を挙げたオーストラリア女子オープンでは、最終日の勝負どころでバーディーを連発。17番ホールでは10m強のバーディパットを沈め、リディア・コー(19歳/ニュージーランド)の追撃を振り切った。2勝目を飾ったスインギングスカートクラシックでも、最終日は強風が吹き荒れる中、7番から3連続ボギーを喫して崩れそうになったものの、10番パー4で難しいグリーン周りから絶妙なアプローチを披露。鮮やかなパーセーブで流れを引き戻すと、12番パー3では20mのパットを決めてバーディーとし、2位以下に4打差をつけて圧勝した。

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