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【木村和久連載】「100」を切らずして、ゴルフをやめるなかれ (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 何で見なくなったのか?

 一番多いリタイヤの原因は、経済的な理由だそうです。ゴルフはなんだかんだ言っても、交通費などを足せば、平日でも1万円を超えるレジャーです。しかも、ギアやウエアも用意しなくてはならない。老後の生活に対して、漠然とした不安を持つ世代は、「今ここでお金を使っちゃマズイ」と思うようです。

 あとは、勝手にニギリをさせられるとか、うるさいオヤジがいて説教ばかり受けるとか、便意をもよおして死に物狂いでトイレを探し、間一髪間に合ったが、こんな思いはもう二度としたくないとか、リタイヤされるみなさんは、さまざまな理由でおやめになるみたいです。

 ともあれ、やめるのは結構ですが、「ゴルフってつまんない」とか「だいたい(ゴルフが)わかったからいい」とか、言わないでほしいのです。ゴルフを語るには、やはりそこそこ腕前が上がって、ゴルフの何たるかを知り、醍醐味を堪能してからにしてほしいですね。

 目安としては、「100を切らずして、ゴルフをやめるなかれ」でしょうか。90台を2回に1回は出せるようになって、それでもゴルフをやめたいなら、どうぞおやめください。でも現実は、90台をコンスタントに出せるようになったら、もう面白くて「女房を質に入れてもゴルフをする」状態になったりしますけどね。

 要するに、「ヘボで始まり、ヘボのまま終わるゴルフ人生」だけは、ご容赦願いたいわけです。

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