最終戦を終えた松山英樹。2014年の自己評価は? (2ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 大会を通して見ると、ややパッティングの精彩を欠いていた。もう少し決まっていれば、どこかで爆発してもおかしくなった。その点については、松山本人がいちばん痛感しているようだった。

「この4日間はパターが......。入ったのは今日(最終日)の前半だけ、という感じ。パットが決まっていれば、もっといいスコアで回れたと思うのですが、なかなか入らなかったですね。読んだラインと1本違う。グリーンのスピードがつかめていないのか、(原因は)自分でもわからないんですけど......。ストロークは悪くないんですけどね、結果としてパットから流れが止まっている部分があるんで、そこはしっかり修正していきたい。あとは、パットも含めてちょっとしたことが(上位選手との)結果の差につながっているので、それが結果に表れないように、ちょっとしたことのプレイの誤差を縮めていきたい」

 米ツアーの2014-2015年シーズンはすでに始まっているが、2014年としてはこれが最後の試合となった松山。この一年を振り返って、「いい一年だった」と語った。

「ケガから始まりましたが、6月くらいにはいい状態でプレイができるようになった(ザ・メモリアルトーナメントで米ツアー初優勝)。そしてそのまま、ツアーの最終戦まで行けた(ポイントランキング上位30名によるツアー選手権に出場)。そこからまた、新たなシーズンが始まって、いい形でスタートが切れた(開幕戦のフライズドットコムオープンで3位タイ)。そういう中で、いろいろな課題も見つかった。それを克服していけば、またいい結果につながっていくと思いますから、いい一年だったと思います」

 このあと、松山は束の間の休息を経て、年明けすぐに再開する米ツアーに向けて準備を重ねる。

「(米ツアー再開初戦の)ヒュンダイトーナメント(1月9日~12日/ハワイ州)が、およそ1カ月後。それに向けて、まずはしっかりと体を休めて、そのあとはトレーニングに励むつもり。いろいろと直したい部分もあるので、それをやっていければと思います。疲れ? まったくない。また、練習したいな、という感じです。ほんと、休むのは少しだけ。あとは、トレーニングをしたり、ボールを打ったりして、自分のやりたいことをやりたいと思います。そして、来年もこの(ヒーロー・ワールドチャレンジの)メンバーの中に入れるようにがんばりたい」

 負傷を抱えていた2013-2014年シーズンに比べて、コンディション的には万全の状態にある2014-2015年シーズン。米ツアーも本格参戦2年目となれば、戸惑うことも少ないだろう。あらゆる面でプラス材料ばかりの松山に対する期待は膨らむばかりだ。その期待の中には当然、日本人初のメジャー制覇もある。

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