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久保建英のドリブルはなぜ止められないのか 松井大輔が指摘する「ボールの置き場所」と「運び方の特徴」 (3ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Atsushi Nakayama

【本田圭佑が大化けした夢舞台】

 では、久保が現在以上の地位に上り詰めるには、どのようなことが必要になってくるのか。松井氏が、独自の見解を示してくれた。

「ひとつ言えるのは、ワールドカップで活躍することですね。

 これは自分の現役時代に経験したことですが、たとえば本田圭佑がそうでした。彼は2010年の南アフリカワールドカップの初戦・カメルーン戦でゴールを決めましたが、その1ゴールで自信が確信に変わり、その瞬間に大化けして急成長しました。

 おそらくあのゴールがなければ、3戦目のデンマーク戦のフリーキックのゴールはなかったと思います。とにかく一緒にプレーしていて、その変化を肌で感じたことをよく覚えています。

 これは日本の選手以外にも言えます。とにかくワールドカップで活躍すると、急に別人になったようにレベルアップする選手を何人も見てきました。

 そういう意味では、前回のカタールワールドカップでは十分なインパクトを残せず不完全燃焼に映った側面もありましたが、今度の北中米ワールドカップで活躍することができれば、その後のキャリアも大きく変わると思います。世界的なビッグクラブに移籍する可能性も十分にあるでしょう」

 松井氏が語ったように、久保の年齢がまだ24歳であることを考えても、今回のワールドカップで活躍できるか否かで、選手として脂の乗る20代後半のキャリアはまったく違ったものになるだろう。

 果たして、久保は6月の北中米ワールドカップでどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。今後の日本サッカー界を考えても、その一挙手一投足は注目に値する。

<了>


【profile】
松井大輔(まつい・だいすけ)
1981年5月11日生まれ、京都府京都市出身。2000年に鹿児島実業高から京都パープルサンガ(現・京都サンガF.C.)に加入。その後、ル・マン→サンテティエンヌ→グルノーブル→トム・トムスク→グルノーブル→ディジョン→スラヴィア・ソフィア→レヒア・グダニスク→ジュビロ磐田→オドラ・オポーレ→横浜FC→サイゴンFC→Y.S.C.C.横浜でプレーし、2024年2月に現役引退を発表。現在はFリーグ理事長、U-18日本代表ロールモデルコーチ、京都橘大学客員教授を務めている。日本代表31試合1得点。2004年アテネ五輪、2010年南アフリカW杯出場。ポジション=MF。身長175cm。

著者プロフィール

  • 中山 淳

    中山 淳 (なかやま・あつし)

    1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)

【図】FIFAワールドカップ2026出場国 フォーメーション&メンバー

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