【ワールドカップ】高すぎる観戦チケットをめぐりNY市長がFIFAに抗議 日本のサポーターも給料3カ月分を投じることになるか(チケット料金表掲載) (2ページ目)
【「自宅を担保に借金しなければなくなる人も」】
マンハッタンの郊外、ニュージャージーのイースト・ラザフォードにあるニューヨーク・ニュージャージー・スタジアムは今大会、決勝を含む8試合を開催するメイン会場のひとつだ。この地域に富裕層が多いのは確かだが、いかなる都市と同様に、普通の暮らしを送る人々が大多数だ。だがこのままでは、サッカーを愛する一般的な市民の多くが、近郊で行なわれている試合の観戦を、経済的な理由で断念せざるをえなくなる。
とはいえ、マムダニ市長にFIFAの強欲な動きを止めることはできるのだろうか。
「そう信じている。自分の立場を利用して、FIFAに働きかけていく所存だ」とマムダニは『CBS』の番組で語った。彼のインスタグラムのフォロワーは1100万人、Xのそれは100万人、TikTokのそれは300万人だ。
「クロアチア・サッカー協会によると、(このままダイナミック・プライシングが採用されると)今大会の決勝のチケットは最低でも4000ドル(約63万5000円)は下らなくなるという(1.6%しかないカテゴリー4を除く)。前回のカタール大会の5倍以上だ。そうなると、どうしても決勝を現地で観戦したいと思う一般人は、自宅を担保に借金しなければならなくなる人もいるだろう。
とにかく、まともな値段のチケットにしてほしい。前回、アメリカで開催された(1994年)大会の決勝は、カリフォルニアで開催され、最高でも200ドルしなかった」
マムダニ市長はフットボールに人々を団結させる力があることを知っている。それだけに、自身が市長を務める街で行われるこのせっかくの機会を、富裕層しか参加できないようなものにしたくないのだ。
彼にFIFAの考えを改めさせることができるかどうかはわからない──FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長が顔色を窺い続けるドナルド・トランプ大統領には、その力がありそうだが、傲慢なビリオネアがそんなことをするとは考えにくい。それでも、"普通の人々"の代弁者であるニューヨーク新市長は訴え続けるだろう。
なお、欧州のサポーター団体『フットボール・サポーターズ・ヨーロッパ』の試算によると、ひとつの代表チームを初戦から決勝まで現地で観戦し続けたら、安く見積もって7000ドル(約111万円)はかかるとされている。日本の2024年の平均月収は40万円に満たないようだが、もしあなたたちの代表チームが決勝まで勝ち進めたら、3カ月分のサラリーを投じて追い続けても、価値はあったと感じるのだろうか。
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