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FIFAがダフ屋化? 北中米ワールドカップ決勝のチケット価格は最高で137万円超! スタンドは富裕層だらけに... (2ページ目)

  • ザック・ロウィ●取材・文 text by Zach Lowy
  • 井川洋一●翻訳・構成 translation by Yoichi Igawa

【「ダフ屋が規制されていないからといって、FIFAがダフ屋にならなくていい」】

 この決定に世界中のメディアやファンから批判が巻き起こるなか、FIFAは新たなシステムと価格を擁護している。彼らのロジックはこうだ。

[もし手頃な価格に設定してしまえば、ダフ屋が買い占めを図り、再販の際に法外な値段をつけ、ファンがその餌食になってしまう]

 はたして、この説明に納得する人はいるだろうか。実際、FIFAこそ、アメリカとカナダの自由市場(メキシコではイベントのチケットを額面以上で販売することが法律で禁じられている)で、利益を最大化しようとしているように見える。

 FIFAはこれまで、チケットの再販システムの利用料をチケット価格の10%としていたが、今大会から販売者と購入者のそれぞれから15%ずつ徴収、つまり再販価格の30%がFIFAのものとなる。

 これに対し、欧州のフットボールファン団体『フットボール・サポーターズ・ヨーロッパ』は、FIFAのハイモ・シュリギCOO(最高執行責任者)へ書面を送った。その内容は次のとおり。

「ダフ屋行為が厳格に規制されていないからといって、FIFA自身がダフ屋にならなくてもいいのではないか。このようなシステムを導入すれば、マーケットの現実に対応していると見せかけて、実のところは利益を最大化しようとしているだけと認識される。

 W杯は単なる商品ではないはずだ。グローバルなカルチャーイベントであり、その土台には自国の代表チームやこの競技を心から愛する一般のファンがおり、彼らの情熱や友愛がなければ、成り立たないものである」

 それでも、FIFAのグロテスクな拝金主義はこれにとどまらない。

 チケットを入手できなかったファンなどのために巨大なスクリーンで試合を放映してきたファンゾーンは、これまでは無料で入れたが、今大会から12.50ドル(約2000円)の入場券が必要になる。またクルマでスタジアムを訪れるなら、駐車場代が75ドル(約1万2000円)から175ドル(約2万8000円)かかる。

 今大会の出場国のなかでも、スイスやアメリカといった先進国のアッパーミドルクラス以上の人々ならともかく、そんな社会の流れについていけていない国や人々は多い。今回、W杯本大会に初出場するハイチの試合のチケットは最低でも180ドル(約2万9000円)だが、かの国の平均月収は147ドル(約2万4000円)だ。こうした国では特別な地位にある人や、非常に恵まれた境遇の人しか、現地で自国の代表チームを応援することはかなわないだろう。

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