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サッカー日本代表のカギを握る三笘薫の回復度 リバプール戦、ワールドクラス相手にどこまでやれたか (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

【世界的選手ふたりを前にした三笘は...】

 ソボスライは、ハンガリー代表がワールドカップ予選で落ちたため、本大会には出場しない。筆者的にはフビチャ・クバラツヘリア(パリ・サンジェルマン/ジョージア代表)とともに、ワールドカップで見たかった選手のひとりである。

 ワールドクラスの選手とマッチアップしたとき、どれほどやれるか。これはワールドカップでの活躍度を占う重要なポイントだ。そういう意味でも、この世界選抜チームといっても過言ではないリバプールとの対戦は、ワールドカップの抽選会を終えたばかりのいま、注目に値した。

 リバプールには、日本がワールドカップ本大会において同じグループFで対戦するオランダ代表選手が4人(DFフィルジル・ファン・ダイク、MFライアン・フラーフェンベルフ、FWコーディ・ガクポ、SBジェレミー・フリンポン)所属している。ガクポとフリンポンが故障で離脱中とあって、この日、ピッチに立ったのはファン・ダイクとフラーフェンベルフだった。一方のブライトンにも3人のオランダ代表選手がピッチに立っていた。GKバート・フェルブルッヘン、CBヤン・ポール・ファン・ヘッケ、右SB兼MFマッツ・ウィーファーだ。

 三笘の回復度を測るには、そういう意味でも貴重な物差しと言えた。森保一監督には、この試合を現地で生観戦してほしかったとは、偽らざる気持ちである。

 後半19分、世界的な選手ふたりを前にした三笘は、縦に行く素振りを見せながら、駆け引きの末に真ん中に戻した。

 この試合一番の見せ場となったのは、その4分後に見せた、ジョルジニオ・ルター(元U-21フランス代表)とのコンビネーションプレーである。三笘は左ウイングの位置でボールを受けると、内寄りに入ったルターにボールを預け、その脇を走った。それがワンツーとなって三笘はゴール前に侵入。シュートチャンスが到来したかに見えた。

 だが三笘は基本的にお人好しだ。オラオラ系ではない。この場面をラストパスにしようとした。その結果、絶好のチャンスを逸することになった。

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