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旗手怜央が充実の今シーズン前半を振り返る「自分のプレーの善し悪しが結果を左右する」 (2ページ目)

  • text by Harada Daisuke

【CLでの経験は別格だった】

 2024年が過ぎようとしている今、ここまでを振り返れば、やはりUEFAチャンピオンズリーグ(CL)での経験は別格だった。

 大会形式が変わったリーグフェーズでは、ここまで6試合に出場している。昨季まで以上に、さまざまな国のチームと対戦して感じたのは、相手の戦い方だ。

 1-7と大敗を喫したドルトムントを筆頭に、ライプツィヒ、アタランタは力のあるチームだけに、対戦相手である僕らを見つつも、自分たちのサッカーを貫いてくる印象があった。一方でスロヴァン・ブラチスラヴァやクラブ・ブルージュ、ディナモ・ザグレブといったチームは、こちらの様子や出方を窺ってくる感覚があった。昨季までの自分たちが、強豪と対戦した時の雰囲気に似ていると表現すればいいだろうか。

 そのクラブ・ブルージュやディナモ・ザグレブと対戦して強く感じたのは、自分へのマークの厳しさだった。インサイドハーフを務める僕に対して、必ずと言っていいほどマンマークをつけて相手は対応してきた。あわよくばふたりで対応してマークを厳しくするなど、相手は僕から自由と時間を奪いにきた。それによるプレーの難しさは生じるが、相手から警戒される、もしくは恐れられる存在になれているとも思えた。

 マークがつくことによって、自分がプレーするスペースと、時間は限られてくる。そこで意識したのは、自分がボールを持っている時も、持っていない時も、相手を剥がすプレーだ。3-1で逆転勝利を飾ったライプツィヒ戦も、1-1で引き分けたクラブ・ブルージュ戦も、スコアレスドローに終わったディナモ・ザグレブ戦も、個人的にはもっと相手のマークをかいくぐり、決定的な仕事に絡みたかっただけに、その質は高めていかなければと感じている。

 ライプツィヒ戦で、CL初ゴールを記録できたことはうれしかった。初めてCLのピッチに立ったのは2022-23シーズンだった。そのシャフタール・ドネツク戦でゴールをマークしたが、試合中に相手のオウンゴールに訂正された苦い記憶もあった。

 たかが記録、されど記録。3シーズン目にしてようやく取れたゴールはうれしかった。

 得点シーンはこぼれ球に反応したものだが、自陣からパスを出したあとに、ゴール前まで走り込めたことは、自分の力だと思っている。

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