リバプール、マンチェスター・C、アーセナルの三つ巴の優勝争いを抜け出すのはどこだ? プレミアリーグの面白すぎる終盤戦を水沼貴史が解説 (6ページ目)
【好カードが続く3月】
3月10日にはアンフィールドでリバプール対シティがあり、3月31日にはエティハド・スタジアムでシティ対アーセナルが控えている。
ホームにシティを迎えるリバプールは、アンフィールドで戦えることが大きなアドバンテージだ。第26節のルートン・タウン戦でも前半に先制されて折り返すが、後半に2分間で2点を入れ、雰囲気がガラリと変わって流れを引き寄せると、最終的に4-1と大勝した。ひとつのキッカケで空気を一変させ、対戦相手を一気に飲み込んでしまう恐ろしいスタジアムだ。
シティもホームのエティハドではめっぽう強い。ただ、アーセナルはコミュニティシールドで勝ち、第8節ではリーグで8年ぶりに勝利。今季、シティに2連勝したことで苦手意識を克服しただろう。
前人未到の4連覇を狙うシティか、クロップラストシーズンの花道を飾りたいリバプールか、2003-04シーズンの無敗優勝以来となる20年ぶり頂点を狙うアーセナルか。近年稀にみる接戦となっている三つ巴は、それぞれに違った高いモチベーションがある。その優勝争いを占う上で重要な1カ月となる3月のプレミアリーグから眼が離せない。
水沼貴史
みずぬま・たかし/1960年5月28日生まれ。埼玉県出身。浦和南高校、法政大学で全国優勝を経験。JSL日産自動車でも数々のタイトルを獲得し、チームの黄金時代を築いた。日本代表では国際Aマッチ32試合出場7ゴール。Jリーグスタート時は横浜マリノスで3シーズンプレー。引退後は、横浜F・マリノスのコーチや監督を務めた。現在は解説者として活躍中。
著者プロフィール
篠 幸彦 (しの・ゆきひこ)
1984年、東京都生まれ。編集プロダクションを経て、実用系出版社に勤務。技術論や対談集、サッカービジネスといった多彩なスポーツ系の書籍編集を担当。2011年よりフリーランスとなり、サッカー専門誌、WEB媒体への寄稿や多数の単行本の構成を担当。著書には『長友佑都の折れないこころ』(ぱる出版)、『100問の"実戦ドリル"でサッカーiQが高まる』『高校サッカーは頭脳が9割』『弱小校のチカラを引き出す』(東邦出版)がある。
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