38歳の長谷部誠に気になる質問をぶつけてみた。今季の軸足は選手メインなのか、それとも指導者予備軍なのか
ブンデスリーガの2022−23シーズンが開幕した。開幕カードとなったのはフランクフルト対バイエルンで、チケットは売り切れ、51500人がスタンドを埋めた。
3年ぶりに大歓声の開幕戦、というだけでも感慨深いものがある。バイエルンはロベルト・レバンドフスキ(→バルセロナ)が抜けた想像以上にパワフルでスピーディ、むしろフレキシビリティが上がっており、終わってみれば6−1でフランクフルトを叩きのめした。
ドイツ16年目のシーズンを迎えた38歳の長谷部誠この記事に関連する写真を見る 日本人選手に目をやると、たった4日前のドイツカップ1回戦で2得点を挙げていた鎌田大地が控えにまわり、しかも出場なし。試合後、あっという間にスタジアムをあとにした(と長谷部が教えてくれた)のは悔しさゆえだろう。
長谷部誠は、3バックの中央でプレーしていたトゥータが何かしら痛みを訴えたようで、81分から代わりにプレーした。だがその2分後、この日何か覚醒したかのように動きのよかったバイエルンのジャマル・ムシアラとドイツにきた久々の大物サディオ・マネ(リバプール→)についていけず失点に絡み、6点目を献上してしまった。
それでも、試合後の長谷部は楽しげに見えた。大敗のあとの選手はカラッとして見えることが多いが、この日の長谷部もまさにそれ。気に病んでいても次には進めない。
「もちろんこの形(大敗)ってのはそんな想像してなかったですし、自分たちも開幕戦でバイエルンとこの雰囲気のなかできるということで、すごくコンディション......体もそうだし、メンタル部分もいい形で入れるなっていう感覚はあったんですけど」
金曜の夜に1試合だけ設定される開幕戦という特別な舞台(ほかの開幕節は土曜と日曜に分散開催)、しかも相手はバイエルン、さらにチケットは売り切れと、事前にアナウンスされていた。またとない高揚感のなかでの試合だった。
「前半の立ち上がり、自分たちはやはり消極的になってしまった部分もあるし、もちろん相手がよかったってのもあるんですけど、まだまだ若いチームというか、バイエルンとはいろんな部分で差があるなって感じ」
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