2022.03.22

シェフチェンコ、アルシャヴィン…名選手を生んできたウクライナとロシア。いつか同じW杯の舞台に立てる日を願う

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AP/AFLO

 日本代表がオーストラリア代表と対戦する今月24日、ヨーロッパでは残り3枠となったカタールW杯出場権を巡って、12チームによるプレーオフが開催される。しかしながら、プレーオフに出場予定だったロシア代表には出場禁止措置が適用され、ウクライナ代表はスコットランド代表とのプレーオフ準決勝が6月に延期となった。

 ロシア代表とウクライナ代表。昨夏に開催されたユーロ2020にも出場していた両国は、過去を振り返っても、間違いなくヨーロッパの有力チームに数えられる。実際、代表シーン、クラブシーンにおいて、サッカーファンの記憶に残る好チームが生まれ、数多くの名選手を輩出してきた。

オレクサンドル・ジンチェンコ(マンチェスター・シティ)らを擁し、カタールW杯出場を目指しているウクライナ代表オレクサンドル・ジンチェンコ(マンチェスター・シティ)らを擁し、カタールW杯出場を目指しているウクライナ代表 この記事に関連する写真を見る  今から約30年前の1991年12月、旧ソビエト連邦が解体されると、一時的に、旧ソ連代表チームは、バルト3国(ラトビア、リトアニア、エストニア)を除いてCIS(独立国家共同体)代表チームを編成。スウェーデンで開催されたユーロ92に出場した。

 その後、旧ソ連代表を現ロシア代表が継承すると、それ以外の独立国にはそれぞれの代表チームが設立された。

 ウクライナ代表もそのひとつで、その他にはジョージア代表、モルドバ代表、ベラルーシ代表、アゼルバイジャン代表、アルメニア代表、カザフスタン代表、そして現在アジアサッカー連盟に属するウズベキスタン代表、キルギス代表、タジキスタン代表、トルクメニスタン代表が誕生している。

 旧ソ連代表チームの分裂後、初めて迎えたW杯が1994年アメリカ大会だった。

 ウクライナ代表が不参加を決めた一方、パヴェル・サディリン監督率いる新生ロシア代表は予選突破を果たして本大会に出場。残念ながらグループリーグで敗退したが、カメルーン戦で5ゴールを量産したオレグ・サレンコが大会通算6ゴールを記録し、ブルガリア代表の名手フリスト・ストイチコフとともに大会得点王に輝いている。

 ちなみに、当時は過渡期ということもあって、ウクライナ出身の名DFヴィクトル・オノプコもロシア代表としてW杯に出場。また、マンチェスター・ユナイテッドのレジェンドのひとりでもあるアンドレイ・カンチェルスキスも、ウクライナ出身選手ながらロシア代表でプレーしていたが、こちらは大会前に監督との確執から出場を辞退した(ユーロ96ではロシア代表として出場)。