香川真司が加入するシント・トロイデン。移籍してきた日本人はその後どう羽ばたいていった?
昨年12月に双方合意のもとでPAOK(ギリシャ)との契約を解除した香川真司の新天地が、ついに決定した。注目の移籍先は、ベルギーのシント・トロイデンだ。
2010年夏にセレッソ大阪からドルトムント(ドイツ)に移籍して以来、ヨーロッパで12シーズン目を迎える香川にとって、シント・トロイデンはヨーロッパで6つ目のクラブ。今年3月に33歳の誕生日を迎える香川だが、30代の選手が多く活躍する近年の潮流から見れば、完全復活が期待されるのは当然と言える。
一方、移籍先のシント・トロイデンは2017年11月に日本企業(DMMグループ)が経営権を取得した、日本のサッカーファンの間ではお馴染みのクラブだ。FC東京など日本の複数クラブと提携関係にあり、2018年から現在まで14人の日本人選手がプレーしてきた。
そこで、今後の香川を占う意味でも、これまでシント・トロイデンでプレーした日本人選手たちが残してきた足跡を、あらためて整理してみたい。
シント・トロイデンと契約を交わした香川真司この記事に関連する写真を見る まず、日本人選手がヨーロッパでプレーする機会を増やすことを目的のひとつとするシント・トロイデンが、最初に日本人選手を獲得したのは2018年1月のこと。その第1号は、アビスパ福岡から完全移籍で加入した冨安健洋だった。
当時まだ19歳だった冨安は、デビュー3シーズン目の若武者ながら福岡でレギュラーCBとして活躍。年代別代表も経験するなど、伸び盛りのタレントだった。
それでも、自身初のヨーロッパではシーズン途中の加入ということもあって悪戦苦闘。シーズン終盤に行なわれたプレーオフ(アントワープ戦)の後半アディショナルタイムに、ようやく新天地デビューを果たすのが精一杯だった。
ところが2年目、2018−19シーズンは開幕からレギュラーとして定着。3バックと4バックに対応する不動のCBに成長を遂げると、2019年1月のアジアカップでは日本代表のレギュラーCBとしてプレーし、その夏にはセリエAのボローニャにステップアップ移籍を果たしている。
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