原口元気、浅野拓磨、伊藤洋輝が新加入。ブンデス日本人選手8人の今季は? (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFP/AFLO

 今夏、ジュビロ磐田から移籍した伊藤は、加入直後にトップチームのオーストリアキャンプに招集され、ペッレグリーノ・マタラッツォ監督からも認められた。若手メンバー中心で4部チーム相手に6ー0で勝利したドイツ杯1回戦はフル出場。3バックの中央でクリーンシートに貢献した実績は高く評価され、リーグ戦でも2戦連続でベンチ入りしており、いつブンデスデビューしてもおかしくない。「キッカー」誌によれば伊藤のレンタル移籍で支払われたのは10万ユーロ(約1300万円)で、伊藤の活躍次第で50万ユーロ(約6500万円)での購入オプションがついている。

原口元気・遠藤渓太(ウニオン・ベルリン)

 2部ハノーファーで3シーズンすごした原口は、移籍後、2列目でプレーしており、ドイツ杯では途中出場、リーグ戦では2戦連続で先発している。一方で、同じく2列目でプレーする遠藤は、昨季途中に完全移籍を勝ち取り、2シーズン目を迎える。ところが原口加入のあおりを受けてか、ここまでドイツ杯でベンチ入りしたものの、リーグ戦2戦はベンチ外。つまり、ここまで公式戦で2人の共演はない。

 ともにドリブルを持ち味とする攻撃型の選手ではあるが、よりゴール前に切り込む動きに自信のある遠藤と、守備やサイドバックまでこなす走力、プレーエリアの広さが特徴の原口の共存は可能だし、見てみたいところ。チームはリーグ戦で2戦連続引き分けと、まだ不安定。また、今季から欧州カンファレンスリーグ(チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグに次ぐ欧州の大会)が始まるため試合数も多い。遠藤にもチャンスはまだまだあるはずだ。

奥川雅也(ビーレフェルト)

 昨季、冬の移籍で加入し、今季開幕前に完全移籍。安定してトップ下で起用されており、今季も着実に出場を重ねそうだ。ビーレフェルトにはあまりいないテクニカルなタイプで、守備面の貢献度も高いため重宝されている。奥川はザルツブルク在籍中だった昨年11月には日本代表オーストリア合宿に初招集されるはずだったが、クラブで新型コロナウイルスのクラスターが発生し、見送られた。代表での活躍も見てみたいものだ。

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