メッシは竈門炭治郎?「鬼滅の刃」ファンのサッカー識者3人が熱く語る

『鬼滅の刃』視点でサッカーを語り合う 第2回

 サッカーの試合実況で日本随一のキャリアを持つ倉敷保雄、サッカージャーナリスト、サッカー中継の解説者として長年フットボールシーンを取材しつづける中山淳、スペインでの取材経験を活かし、現地情報、試合分析に定評のある小澤一郎――。普段は欧州チャンピオンズリーグ(CL)を論じる3人が、大人気漫画「鬼滅の刃」とサッカーの深い関係性について語ります。

大人気漫画「鬼滅の刃」とサッカーのつながりについて語った大人気漫画「鬼滅の刃」とサッカーのつながりについて語った<炭治郎とメッシがつながりすぎる!>

小澤 主人公竈門炭治郎のキャラをサッカー界にあてはめてみると、「強烈なヘディング(頭突き)」を武器にしているという点は別として、あのピュアなところはリオネル・メッシ(バルセロナ/アルゼンチン代表)に近いと感じます。少年時代からの成長ストーリーを多くの人が知っていて、そのなかで世界一の選手になった。でも、世界一の選手になっても、メッシはお金や名声ではなく、サッカーが好き、勝ちたいというピュアな部分をまったく失っていません。そういうところが、炭治郎やメッシが小さな子どもから大人まで広い層に愛されている理由なのではないでしょうか。

倉敷 なるほど、炭治郎は鬼や不死川実弥にも通用するジネディーヌ・ジダン(元フランス代表。現レアル・マドリード監督)なみのストロングヘッダーですが、ゴールゲッターとしての嗅覚にも優れています。ゴールに直結する匂いを感じて「隙の糸」を見つけるわけですね。

小澤 はい。ボールを持って前を向いた時、瞬時にシュートまでのドリブルコースが見えているというメッシの特別な才能は、まさに炭治郎の嗅覚そのものです。

中山 かつてアーセン・ベンゲル(名古屋グランパス、アーセナルなどの元監督)が、メッシのドリブルをプレイステーションみたいだと表現したことがありましたね。メッシからすれば、まさに隙の糸が見えた状態なのだと思います。目の前に多くのディフェンダーが立ちはだかっても、メッシにはシュートまでの道とイメージが見えていて、あっという間に鬼の首を日輪刀で切ってしまう(笑)。

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