2021.01.10

モウリーニョ戦術の最重要人物。急所を突かせない新スタイルとは?

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji
  • photo by Getty Images

◆モウリーニョの必勝パターンを分析。トッテナムは優勝のチャンスあり>>

 奪ったボールを、簡単に失わない技術のある選手がいる。彼らがボールをつなぐ間に、ステーフェン・ベルフワイン(オランダ)とソン・フンミンの快足コンビが一気にスペースを駆け上がり、そこへ主にケインから計ったようなパスが送られる。

 人数をかけた守備だけでなく、そこからのカウンターアタックも設計しているのは、モウリーニョ監督らしい周到さだ。

 モウリーニョ監督のチームには、これまでもフィジカルモンスターや天才アタッカーがいた。ズラタン・イビラヒモビッチ(スウェーデン)やディディエ・ドログバ(コートジボワール)、クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)など、スター選手を生かしてきた。

 一方で、チームを支えるバイプレーヤーへの目配りもぬかりない。

 チェルシー時代はクロード・マケレレ(フランス)を重用したように、攻守をリンクするハードワーカーを常に起用してきた。今季のスパーズで最も信頼が厚いのは、ホイビュアに違いない。

 ここまでリーグ16試合すべてに先発したのはGKのウーゴ・ロリス(フランス)、ケイン、ソン、そしてホイビュアである。新加入は彼だけだ。

 ホイビュアを獲れたから新しい戦術を採用したのか、構想に合わせて獲ったのかはわからないが、ドンピシャの補強だった。今季のスパーズ、プレミアリーグのカギを握る選手のひとりである。

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