久保建英の「攻撃の渦」の作り方。底が見えない才能に市場価値も上昇中

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

 久保建英(マジョルカ)の市場価値は1350万ユーロ(約16億円)であるという数字をスペインのメディアが算出している。

 しかし、その値打ちはほぼ毎日のように上昇上しており、今やその3倍は下らないという。同じレアル・マドリードの保有選手であるダニ・セバージョス(アーセナル)の3200万ユーロ(約38億円)、マルティン・ウーデゴール(レアル・ソシエダ)の4500万ユーロ(約54億円)に匹敵。実際、ミラン、パリ・サンジェルマンは相当な大金を用意したと言われている。

セルタ戦に先発、2アシストなどマジョルカの大勝に貢献した久保建英セルタ戦に先発、2アシストなどマジョルカの大勝に貢献した久保建英 もっとも、レアル・マドリードは放出するつもりは毛頭ない。期限付き移籍についても、よほどのことがない限り、スペイン国外に出さないだろう。リーガで活躍するには、リーガで経験を積むのが手っ取り早く、異国に差し出してコンディションを崩されては元も子もない。来季は、やはりレアル・ソシエダが有力と言われているが......。

 その成長曲線は異例で、数週間後にどうなっているのか、誰にもわからない。セルタ戦で久保はその真価を示した。

 6月30日、リーガ・エスパニョーラ第33節。18位のマジョルカは残留を争う17位のセルタと直接対決を演じている。負ければ残留が絶望的になるという一戦だ。

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