キエフのシェフチェンコとゲルマン魂。キレたジーコと美人記者の質問 (4ページ目)
結果は1-0でウクライナ。内容で勝っていたのもウクライナだった。ところが、試合後のジーコは醜態を曝け出した。タイムアップの笛が鳴るや、我が将はラトビアの審判団に血相を変えて詰め寄った。品のよくないジェスチャーをまじえながら。
試合後の会見でも、主審の判定に終始ケチをつけた挙げ句、「今日の試合のことは記憶の中から消し去りたい」と言い放った。一方、オレグ・ブロヒン監督は「気持ちはわからないではないが、試合を押していたのは我々、ウクライナの方だった」と、静かに胸を張った。
この一戦が、日本側の申し出をウクライナがしぶしぶ飲んで実現した試合であることは、現場の状況から一目瞭然だった。親善試合以外の何ものでもなかったにもかかわらず、試合に敗れるとジーコはマナーを忘れ、キレてしまった。その姿はウクライナ人にはどう映っただろうか。
スタジアムを後にし、帰路に就こうとしたその時だった。ウクライナ人の女性記者が、筆者の元に小走りで駆け寄ってきたのである。
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