2020.01.01

福田正博がリバプール入りの南野拓実の活躍に太鼓判を押す理由

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

福田正博 フットボール原論

■南野拓実のリバプールへの移籍が決定した。欧州王者であり、現在プレミアリーグの首位に立つビッグクラブへの日本人選手の移籍は、世界でも注目を集めた。南野はリバプールで活躍できるのか? 展望を元日本代表の福田正博氏が考察した。

欧州王者のリバプールに加入した南野拓実 日本人選手のトップ・オブ・トップのビッグクラブへの移籍は、久保建英のレアル・マドリードや、安部裕葵のバルセロナのケースはあるが、彼らは将来性を買われてのもの。対して、南野の場合は即戦力としての実力を評価されてのステップアップで、これはドルトムントからマンチェスター・ユナイテッドに移籍した香川真司以来の快挙と言っていい。

 南野は2015年1月にセレッソ大阪からオーストリア1部のザルツブルクに加入。それから1シーズンごとに着実に成長を遂げていた。今季はチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージも経験。その舞台で南野はオーストリアよりも高いレベルのリーグでプレーできる力があることを示していただけに、ステップアップになる移籍を期待していた。

 ただ、その移籍先が今季のCLで対戦したリバプールに決まるとは、まさかというのが率直な感想だった。そして、あらためてヨーロッパにおけるチャンピオンズリーグの価値や重要性を再認識させられた。

 日本人選手が海外クラブへ移籍する場合、ほとんどの選手は各国リーグの中位から下位のクラブに所属する。そこでキャリアと実績を重ねながら、同じリーグの上位クラブへの移籍を模索するケースが多い。

 だが、南野の所属したザルツブルクのように、その国のリーグ自体のレベルは、ドイツやイタリア、オランダなどより低くても、国内リーグでは1強と言えるクラブの方が、CLへの道は開けている。

 そして、そこでビッグクラブを相手に好パフォーマンスを発揮すれば、否応なしにスカウト網の目に留まる。今後は南野のようにチャンピオンズリーグのグループステージ出場を狙って、中堅国リーグの最上位チームからステップアップを目指す選手が、さらに増えていくのではないだろうか。