2019.09.04

王者盤石のブンデスリーガ展望。
長谷部誠ら日本人は定位置確保で期待大

  • 鈴木達朗●文 text by Suzuki Tatsuro
  • photo by Getty Images

 開幕から、すでに3節を消化したドイツ・ブンデスリーガ。9月2日までの移籍市場も終了し、各チームも徐々に今季を戦うチームの容貌を見せつつある。今回は、3節終了時のバイエルンとドルトムントの2強を中心に、上位に顔を出すと予測される注目チーム、そして日本人選手所属の2チームの行方を予想してみよう。

補強も順調で今季も優勝大本命のバイエルン ブンデスリーガ7連覇中のバイエルンは、昨季が終了する前に、すでに2人のフランス代表若手センターバックの獲得を発表し、チームの内外に”世代交代”を推し進める姿勢を打ち出していた。アトレティコ・マドリードからやって来たリュカ・エルナンデスは推定8000万ユーロ(約90億円)、バンジャマン・パバールは推定3500万ユーロ(約40億円)という大型補強だ。これまでドイツ代表の支柱として活躍してきた2014年ブラジルW杯優勝メンバーで、影響力も大きかったマッツ・フンメルスとジェローム・ボアテングの後継者として、2018年のロシアW杯優勝メンバーを据えた。

 今夏は、ドイツ代表レロイ・サネの獲得で大手メディアの関心を誘っておき、その間にブラジル代表のフィリペ・コウチーニョ、クロアチア代表イバン・ペリシッチの獲得を水面下で進めていたことには驚かされる。これまでドイツ国内で嘲笑の対象となってきたスポーツディレクターのハサン・サリハミジッチも評価を一変させた。的確な補強で、昨季2冠を達成したチームにさらに攻撃のオプションとロッカールーム内の平穏をもたらした。第3節ではマインツにホームで6-1と、上昇カーブを描いている。

 チームの不安要素があるとすれば、二コ・コヴァチ監督のクラブ内の評価だろう。これまで2頭体制を築いてきたウリ・ヘーネス会長とカール=ハインツ・ルンメニゲCEOだが、ヘーネス会長は職を辞すことが決まっている。その後釜には、敏腕経営者に転身した元ドイツ代表GKの”タイタン”ことオリバー・カーンが就任する。

 ルンメニゲCEOが、コヴァチ監督に懐疑的な目を向けているという話は継続的にメディアに挙がる。自身を支持するヘーネス会長の後ろ盾を失ったコヴァチ監督は、大きなプレッシャーに晒されながら、ミスが許されないシーズンを過ごすことになる。