事実上のCL決勝戦。バルサ対リバプールを欧州番長3人はどう見る? (4ページ目)

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中山 クロップはCL優勝よりもプレミア優勝に比重を置いたほうがいいかもしれませんね。クラブとしても、どちらかと言えばプレミア優勝のほうがほしいでしょうし。バルサはすでに国内リーグの優勝を決めているので、マンチェスター・シティと熾烈なプレミアリーグ優勝争いを繰り広げているリバプールにとっては、この試合とは別のところにハンディがあります。もちろん国内ではシティが全勝したら勝てないわけですけど、二兎を追う者は一兎をも得ずという昨シーズンの教訓もありますし、どこかで割り切る必要はありそうです。

小澤 リバプールの残りのスケジュールを見ても、上位との対戦はないですからね。

倉敷 リバプールのプレミアリーグは、バルサとの第1戦の3日後にニューカッスル、第2戦の5日後にウルブズという2試合のみです。最後のウルブズだけは少し危険があったかもしれません。彼らは大物食いのチームなので、もし勝ち点を落とすとしたらそこでしょうね。

 リバプールのOB陣はCLを捨ててプレミアで優勝してほしいとメディアに向け騒ぎ立てていますが、クロップにとっては国内リーグよりもCLのタイトルを獲ったほうが監督としてのステータスは上がるわけなので、そうは考えないでしょうけど。

中山 それと比べると、バルサはリーグ優勝を決めたことでCLに集中できる環境が整いましたね。国王杯の決勝戦もリバプール戦から少し間をおいて、5月25日に予定されていますし、リバプールよりも余裕があります。

倉敷 事実上の決勝戦と言われているこのカードですが、総合的に見てバルサ有利は否めません。でも、何が起こるかわからないのがフットボール。もしかしたらまたVARが勝敗を分ける可能性もあります。いずれにしても、このカードは今シーズンを象徴するような試合になりそうですから、いろいろな視点から注目してみましょう。

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