2019.04.29

佳境のCL。4強のUEFAランキングと「マネーリーグ」順位は?

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

 今季のチャンピオンズリーグもベスト4が出揃い、欧州エリートフットボール戦線もいよいよ佳境に突入していく。

 4強の顔ぶれは、バルセロナ(スペイン)、リバプール、トッテナム(ともにイングランド)、アヤックス(オランダ)。昨季のこのステージに到達したチームはリバプールだけで、優勝候補のバルセロナも4シーズンぶりとなり、トッテナムとアヤックスが最後に準決勝を戦ったのはそれぞれ57年前と22年前。つまり序列を覆してきたチームが多いわけだ。

201-15シーズン以来の優勝を目指すバルセロナを牽引するメッシ 最新の『UEFAクラブランキング』(過去5シーズンのCLとヨーロッパリーグの成績をもとに算出)が、その事実を示している。2位のバルセロナは4強に入ってしかるべき存在と言えるが、そのほかはリバプールが11位、トッテナムが18位、アヤックスは20位。また、トップレベルのフットボールチームに天文学的な資金が入るようになって久しく、モダンフットボールでは財政力がモノを言うことも多いが、その点でも今回のベスト4は興味深い。

 国際監査法人デロイトが各クラブの年間収入をもとにランキングを発表する『デロイト・フットボール・マネーリーグ』は今年で22回目を数え、今年のはじめには2017-18シーズン版が公表されている。

 1位はフットボールクラブとして史上最高額となる7億5090万ユーロ(約936億円)の年間収入を計上したレアル・マドリードで、主な理由はチャンピオンズリーグで3連覇を遂げたことにある。前年度まで2年連続で首位だったマンチェスター・ユナイテッドは、3位の6億6600万ユーロ(約829億円)に順位を落とした。これについても、欧州カップ戦での結果(2017-18シーズンはCLベスト16)によるところが大きいと見られている。

『マネーリーグ』上位の常連であるバルセロナは、年収6億9040万ユーロ(約858億円)で2位に。プレミアリーグの多くのクラブが外国資本に買収されるなか、カタルーニャ自治州の「クラブ以上の存在」であるバルセロナは、サンドロ・ロセイ前会長によると「身売りなど絶対にしない」。広く知られているとおり、クラブを保有するのはソシオと呼ばれる会員たちだ。

 しかし、かつてはシャツの胸に市民クラブのプライドを意味する空白があったが、7シーズン前からスポンサーが入るようになり、昨季前には楽天と大型契約を締結──史上最高額となる年間5500万ユーロ(約64億円)の4年契約だ。そのほか、アメリカでのプレシーズンツアーの成功やラ・リーガ優勝などによって収入を増やし、レアルとのスペイン2強が『マネーリーグ』の上位を独占した。