2019.03.08

また「やっちまった」パリSG。金満クラブがCLで味わう悲劇の連鎖

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images

 振り返れば、2011年にカタール資本によって生まれ変わったパリは、最大の目標であるCL優勝に7シーズン連続で挑戦しながら、いずれも8強の壁を乗り越えられずにもがき苦しみ続けてきた。

 カルロ・アンチェロッティ監督のもと、ズラタン・イブラヒモヴィッチ、チアゴ・シウバ、マルコ・ヴェラッティ、エセキエル・ラベッシらに加え、冬にデイビッド・ベッカムを補強して挑んだ2012-13シーズンは、準々決勝で惜敗。ホームでの第1戦は試合終了間際の94分にブレーズ・マテュイディの劇的な同点ゴールで2-2と追いつきながら、アウェーでの第2戦を1-1で終え、アウェーゴールの差でバルセロナの前に涙を呑んだ。

 続く2013-14シーズンからは、レアル・マドリーに引き抜かれたアンチェロッティの後任、ロラン・ブラン監督が3シーズン連続で準々決勝にチームを導いた。

 エディンソン・カバーニ、マルキーニョスらを補強した1度目は、モウリーニョ監督率いるチェルシーに第1戦で3-1とリードしながら、アウェーでの第2戦で0-2の敗戦(合計3-3)。第1戦で負傷交代したイブラヒモヴィッチの欠場が痛手となった。

 ダビド・ルイスとセルジュ・オーリエを新たに迎えて挑んだ翌シーズンは、チェルシーとのラウンド16をアウェーゴールの差で勝ち上がって雪辱を果たすものの、ベスト8で再びバルセロナと対戦。"本家バルサ"対"プチ・バルサ"の対戦として注目を浴びるなか、第1戦ではイブラヒモヴィッチとヴェラッティの不在が響いてホームで1-3の敗戦を喫すると、2人が戻ったカンプ・ノウでの第2戦も0-2で落として敗退した。

 そしてアンヘル・ディ・マリア、ケビン・トラップ、レイヴァン・クルザワを迎え入れた2015-16シーズンは、ラウンド16でチェルシーに完勝したあと、準々決勝でマンチェスター・シティと対戦。3度目の正直かと思われたが、ホームでの第1戦を自滅の恰好で2-2に追いつかれると、第2戦では0-1と力尽きた。

 3シーズン連続でベスト4入りを果たせなかったことにより、2年連続で国内三冠を達成したブラン監督をあきらめ、2016-17シーズンからはヨーロッパの戦いだけに焦点を当ててウナイ・エメリを指揮官に招へい。トマ・ムニエやグジェゴシュ・クリホビアクらを夏に補強するだけではなく、冬にはユリアン・ドラクスラーも獲得してCL制覇に集中した。