堂安律の移籍報道に迫る。
5試合視察のニューカッスル「本気で狙う」
「ニューカッスルが、日本代表MF堂安律に興味──」
このように報じたのは、12月12日付のニューカッスルの地元紙『イブニング・クロニクル』だった。
フランス誌『フランス・フットボール』が選ぶ若手選手版のバロンドール「コパ・トロフィー」の候補にも選出された堂安には、マンチェスター・シティやアヤックスといった欧州ビッグクラブが興味を示しているとされている。ここに、武藤嘉紀が所属するニューカッスル・ユナイテッドも参戦する意向なのだという。
ビッグクラブが獲得に興味を示しているフローニンゲンの堂安律 そこで、ニュースを報じたイブニング・クロニクルで番記者を務めるリー・ライダー記者に真偽の程を確かめてみた。
「ニューカッスルは、どれくらい本気なのか?」
筆者が質問をぶつけると、ライダー記者は次のように答えてくれた。
「ニューカッスルは堂安を本気で狙っている。聞いたところでは、少なくとも5試合、オランダでの試合にスカウトを派遣している。移籍市場でのライバルはマンチェスター・シティになると思うが、シティよりも1軍での出場機会をより多く与えられるはずだ」
ニューカッスルの堂安獲りに関して、イブニング・クロニクル紙はオランダにいる情報筋から確かな情報を得ているという。
「堂安は『フランス・フットボール』が選んだ若手バロンドールの候補にもなったが?」
そう質問を続けると、「ニューカッスルにとってすばらしすぎる人材の気もするが、堂安の動向を追っているのは事実だ」と念を押された。ライダー記者は、自信のある報道だと胸を張っていた。
となると、気になるのはラファエル・ベニテス監督の意向である。はたして、本当に堂安に興味があるのか。
移籍関連の質問も受けつける囲み取材の席で、「地元紙が堂安獲得に興味と報じているが」と日本人記者が質問を投げかけると、58歳のスペイン人指揮官は「その件については、別の会見で彼らからも同じことを聞かれている」と英人記者たちを指さして笑った。そして、笑みを浮かべたまま、次のように言葉をつないだ。
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