2018.12.14

ペップの戦術分析。超逸材多数のマン・シティは司令塔が最後尾にいる

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi photo by Getty Images

「イングランドはダイヤモンドを手にしている」

 チャンピオンズリーグ・グループF最終節のホッフェンハイム戦で今大会初先発を果たし、フル出場したフィル・フォーデンについて、マンチェスター・シティのペップ・グアルディオラ監督はそう話した。アカデミー出身の18歳のセントラルMFは、昨年のU-17ワールドカップを制したイングランドの主力で、同大会の最優秀選手にも輝いた超逸材だ。

グアルディオラ監督が絶賛する18歳のフォーデン ただし、現在のシティで彼が定位置をつかむのは難しい。左利きの若きプレーメーカーは、ダビド・シルバ、ケビン・デ・ブライネ、イルカイ・ギュンドアン、フェルナンジーニョらとポジションを争っているからだ。グアルディオラ監督もその点は認めながらも、次のように語った。

「当然、それは簡単ではない。しかし、彼のトレーニングの取り組み方はとてもすばらしいし、ベンチで出番を待つための忍耐力もある。そして出場機会があれば、多くのものを要求される今日のような試合でも、大人の男のようにプレーする。本当の男だ」

 ペップはこんな風にもフォーデンを賞賛した。

「フォーデンは見た目が細くて、か弱そうに見えるが、体が本当に強いんだ。クロスも、シュートもいい。とてつもない才能だ。今後はもっと出番が増えるといいね」

 47歳のスペイン人指揮官には、それだけ喜ぶ理由がある。現オーナーがクラブを買収してから、シティの下部組織は充実し、近年はフォーデンのほかにも才能に溢れる新鋭が頭角を現している。だが、ファーストチームの分厚い選手層を前にして、そこで順番を待つよりも、ほかで試合に出続けることが賢明と考える俊才もいるのだ。