井手口陽介、得点を決めたのに低評価。ドイツでの飛躍に何が必要?
井手口陽介が、欧州でようやく試合経験を積み重ね始めた。今季からレンタルで加入したドイツ2部のグロイター・フュルトで2試合連続のフル出場を果たした。このまま順調にいけば、チームの信頼を勝ちとっていくはずだ。
ドイツ2部グロイター・フュルトで2試合連続フル出場の井手口陽介 ここまでの井手口の欧州での道のりは簡単ではなかった。今年1月、中学時代から過ごしたガンバ大阪を飛び出しイングランド2部のリーズ・ユナイテッドへ完全移籍。だが。英国での労働ビザを得ることができず、スペイン2部のクルトゥラル・レオネサへレンタル移籍することが同じタイミングで発表された。
レオネサではシーズン後半の21試合中、途中出場が5回、ベンチ入りが6回。残る10試合はベンチ外と、厳しい境遇に置かれることとなった。それでも、前日本代表西野朗監督が就任直後の欧州視察で練習場を訪ねるなど、ポテンシャルを知る人間からの期待の高さは変わらなかった。ロシアW杯直前合宿にも招集され、本大会メンバーのひとつ手前の27人には選ばれたものの、W杯出場は叶わなかった。
今季を迎えるにあたっては、レンタル元のリーズでプレシーズンのトレーニングを始め、親善試合に出場したが、公式戦の出場なし。マルセロ・ビエルサ監督は「構想外」と明言し、その理由に言葉の問題などをあげたとされている。
井手口には、監督の構想外でもリーズに残ってチャンスをうかがうか、試合出場の可能性が高い他のクラブへ移籍するか、2つの選択肢が突きつけられたが、井手口が選択したのは後者だった。
試合出場という点から見れば、フュルトへの移籍はいまのところ成功している。第5節キール戦では初先発して1得点を決めた。続く第6節ハイデンハイム戦もフル出場している。
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