現地コロンビア番記者がW杯を分析。「今回は日本に楽勝はできない」 (2ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao photo by AP/AFLO

 グループHには、それぞれスタイルが大きく違うチームが集まっている。例えば、ポーランドはどう見ても攻撃力が武器だが、失点も多い。スタイルは違うが拮抗しているので、それぞれがどう戦うのか、興味深い」

――3カ国それぞれの印象についてお聞きします。まずは日本について。

「4年前の日本代表には心底ガッカリした。3試合で勝ち点1しか挙げられなかったことは、大会前の期待を大きく裏切った。初戦のコートジボワール戦は先制しながらの逆転負け。第2戦のギリシャ戦では退場者を出し1人少ない状態だった相手を攻略できなかった。そして第3戦は、控えメンバーのコロンビアに難なくやられたわけだからね。

 あれから4年が経ち、チームが変化するのは自然なことで、香川真司や本田圭佑、岡崎慎司といったビッグネームが中心メンバーではなくなり、若手にシフトしてきていると聞いた。そういう選手たちが相手にとって未知の存在だという要素は、日本にとってプラスに働くかもしれない。でも、ハリルホジッチがいまだにベストメンバーを見極められていないように見えるのは不安材料だろう。

 日本が戦ったアジア予選が他の大陸の予選に比べて楽なことは否めない。そのなかでも日本は特にディフェンスのレベルに問題があって、あれで世界を舞台に勝負できるかは疑わしいと言わざるを得ない」

――ポーランドとセネガルの印象は?

「ポーランドは明らかに攻撃が武器だ。ユーロ2016でもまずまずの戦いを見せたが、そこをベースにさらに成長を遂げている。欧州予選では『点を獲られてもそれ以上に獲る』という哲学で、印象的な戦いを繰り広げた。

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