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福田正博が予想。ロシアW杯
「日本のH組以外」で番狂わせがあるのは? (4ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 優勝候補筆頭にドイツを挙げる声も多いが、その対抗馬となるのがブラジルだと思っている。今のチームは、近年のW杯でブラジルが好成績を残したときに採用していた"堅守速攻"のスタイルを取っている。一流選手たちがしっかり守備をして、ネイマールら前線の選手が決定的な仕事をすることで、南米予選を圧倒的な強さで勝ち上がってきた。自国開催のブラジル大会準決勝で、ドイツに1-7と大敗した屈辱を晴らそうと、勝つためのサッカーに徹している。

 唯一の不安材料は、ネイマールの代わりになる選手がいないことだ。前回大会も、準々決勝でネイマールが骨折により離脱したことで、チーム力はガクンと落ちている。W杯は後半のグループほど過密日程で試合をしなければならないため、グループEのブラジルは、選手のコンディションを考えながらの起用が必須となりそうだ。

 サプライズが起きるとしたら、アルゼンチン、アイスランド、クロアチア、ナイジェリアのグループDかもしれない。本命と見られるアルゼンチンだが、南米予選ではかなり苦戦した。5位で迎えた最終戦で、リオネル・メッシが神がかり的なハットトリックを決めて、辛くも予選を通過している。

 土壇場での突破の原動力となったのは、南米予選で低迷していたアルゼンチン代表監督に今年6月から就任したホルヘ・サンパオリ監督だ。2015年のコパ・アメリカでチリを初優勝に導いた名将は、残り試合が少ない状況で選手起用を整理して、メッシ中心のチームで結果を出した。ただ、本番に臨むにあたっては新たなチーム作りが必要になるだろう。

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