脱メッシの切り札か。突然現れた22歳
アルナイスにバルセロナが大騒ぎ (4ページ目)
バルサの番記者がそう語っているように、その道のりは険しい。来シーズンはアトレティコからアントワーヌ・グリーズマンを獲得するという噂も出た。さらにU―17W杯で台頭著しい17歳のアベル・ルイスのような若手の突き上げもある。
ただアルナイスには、何かをやってのける、という気配が漂うのだ。
その天性はストリートで育まれた。子ども時代は自宅のガレージをゴールにし、友人たちと奔放にボールを蹴った。かなり騒々しかったため、近所でトラブルになったこともあったが、それでもボールを離さなかったという。
少年時代の地域大会ではシーズン前半はFW、シーズン後半はGKでプレーし、得点王と最優秀GKを獲得した。お山の大将とも言えるが、そのスケール感はつかむのが難しい。バジャドリーとユース契約をしたときも、最初にスカウトされたのは別の選手で、そのバーターに近かった。どう転ぶかわからない選手で、底が見えない。誰の手も入らなかったことで、何者とも知れない野生が、きっと人々を引きつけるのだろう。
「フットボーラーはストリートで育つ。そういう自由な感性のある選手を、バルサは必要とする」
現在のバルサのスタイルの始祖ともいえる、ヨハン・クライフの言葉である。
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