岡崎弾で追われ薄氷勝利。「前のめり」リバプールの守備はどうする? (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 岡崎のゴールはGKへのファウルだったとの声もあるが、そのレスターの1点目は今季失点を重ねているセットプレーから。開幕時から不安定な守備を繰り返すDFデヤン・ロヴレンはこの試合も安定せず、いとも簡単にDFラインの裏を取られた。

 9月16日に行なわれた前節バーンリー戦でも、リバプールの拙い守備は散見された。コーナーキックやロングスロー時にはマークミスからフリーでシュートを打たれ、なぜかMFエムレ・ジャンとDFラグナル・クラヴァンの味方同士が空中戦を競り合うシーンもあった。その3日前に行なわれたチャンピオンズリーグのグループリーグ・セビージャ戦でも守備陣は足を引っ張り、なんてことのないクロスボールをロヴレンが空振りして失点。解説者のアラン・シアラー(元ニューカッスル・ユナイテッドFW)は「この守備でプレミアリーグの頂点に立つのは不可能」とまで言い切った。

 批判の声は、指揮官のユルゲン・クロップにも向けられた。守備の強化は昨シーズンからの継続課題だが、センターバックを補強することなく夏の市場を終えたことがその理由だ。指揮官はセンターバックの獲得に動いていたと強調しているものの、ターゲットのDFフィルジル・ファン・ダイク(サウサンプトン)を取り逃したこともあり、強化策に疑問の声があがった。そして、9月に入ってからは公式戦の4試合で未勝利(2敗2分け)。いつも笑顔を絶やさないクロップ監督も、さすがに表情が冴えなかった。

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