乾貴士、エイバルの勝利を演出も「クロスのアシストは好きじゃない」 (3ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

「あそこで結果が出せればよかったけど、もっとそういうシーンを増やしていければいいと思います」

「これまでの試合は迷いのあるプレーばかりを自分自身でやっていて、セビージャ戦が終わった後、考えなければいけない部分がいっぱいあった。去年のまま、サイドで待っているだけじゃ通用しないので、もっと中に入ったり、そういうプレーを増やして自分のプレーの幅を広げていかないといけないと考えていたので、動きの質だったり、そういうところを考えながらやっていた」

「今日は涼しかったので、走ることはできたかなと思いますけど、体のキレはまだまだ自分の中で納得いっていないので、もっとキレを出していきたいと思う。もっと自分で考えてやっていきたいなと」

 ......と、いつものようにミックスゾーンでの乾は自分の足りないところを並べていった。

 この試合、新たな得点はその後生まれず、雨はいつしかやんでいた。ホーム初勝利を飾ったエイバルのメンバーの顔には笑みが浮かんでいた。

 さらなる成長を求め続け、自分に対して厳しい乾はなかなか認めないかもしれないが、その笑顔の花を咲かせたひとつの要因が日本人MFのパフォーマンスにあることは確か。それはイプルアの誰もが認めている。

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