「正直、受け入れがたい」。ヘルタ原口元気の冷遇はいつまで続くのか (4ページ目)
それでも原口は「受け入れがたいですけどね、正直。見ていて歯がゆいし、オレならもっと(やれる)って思っているし」と、ひとまず本心を吐露すると、意を決したように語った。
「でも、そういう評価なら変えていくしかないので。中途半端にずっと出ているよりは、(自分の力で監督を見返さなければならない状況に)逆にやりがいを感じている」
もちろん、自らがアジア最終予選を戦い、出場権を手にしたロシアW杯への想いも、原口の決意を後押ししている。
「これがワールドカップ前じゃなくてよかったなというか。今でよかった。これから十分に取り返す時間はあるので。普通にやれば取り返せると思っているし。まず1試合、スタメンで出たいですね。そこでだいぶ変わるとは思うんで」
実のところ、先のアジア最終予選(オーストラリア戦、サウジアラビア戦)で日本代表に招集されるにあたっては、プレシーズンも含めて試合出場の機会が少なかったことで、「ちょっと不安はあったんです」と原口。だが、「代表でも動けていたし、代表戦に出られたのはよかった」。
図らずも代表戦でコンディションのよさを確認し、多少なりとも自信を取り戻した原口は、きっぱりと言い切る。
「今はメンタル的にもフィジカル的にも準備はできていると思うんで、(出場機会が)来ればやれるとは思っています」
淡々とそう話す言葉の途中、「来れば」のところだけ語気を強めたあたりに、原口の切なる想いがうかがえた。
「遅かれ早かれ、チャンスは来るんで」
強まる渇望を抑えながら、原口はベルリンで今、雌伏の時を過ごしている。
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