ルーニーなきイングランド代表。W杯予選トップも試合内容は課題山積 (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 ただ、肝心の試合は「まだまだ成長段階」と評するにふさわしい内容だった。よくも悪くも主役を演じたのは、代表戦3度目の先発を託されたラッシュフォードだ。

 グループFのトップにつけるイングランドと、2位スロバキアの勝ち点差はわずか「2」。敗れてしまえば、残り2試合のタイミングで首位の座を奪われるという、慎重さが必要になる天王山である。ところが開始3分、自陣ペナルティエリア近くでドリブルを始めたラッシュフォードがふたり目を抜き去ろうとしたところで、ボールをあっさりと奪われて失点を許してしまった。

 経験のなさを露呈した不用意な判断からの失点で、このミスに引きずられるように序盤のイングランドは劣勢にまわった。前半10分経過時のイングランドのポゼッションは23%。前半途中まではスロバキアのパスワークのほうが光った。

 しかし、そのラッシュフォードが試合の流れを引き寄せる。ニアサイドに飛び込んだダイアーにCKをピタリと合わせて同点弾をアシストすると(37分)、後半にも25メートルのミドルシュートを叩き込んだ(59分)。

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