小林祐希、待望のトップ下。「守備をこなして、あとは好き勝手にやる」 (3ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 残念ながらウーデゴールからのスルーパスをトラップミスし、チャンスを逸した小林は「ああっ!」と残念そうに絶叫する。それでも、試合後の小林は「あの飛び出しの感覚があるから、続けていけば点につながる。2~3点は獲れたかなという嗅覚を手に入れられただけでも、今日は収穫だった」と、満足そうな表情を浮かべていた。

 ふたつ目は61分、ヘーレンフェーンが2-1とするゴールを決めたときの小林のアシストだ。中盤でパスを受けた小林はターンしながら相手のマークを剥がし、ボールを右サイドへ持ち出してからウーデゴールへとパスを通した。この一連のプレーがヘーレンフェーンの攻撃にタメを作るきっかけとなり、アンカーのMFスタイン・スハールスがゴール前に飛び出してシュートを決めた。

 このターンの動きは、オランダで戦う小林にとって武器のひとつになっている。

「ターンの感覚はすごくいい。ターンしてからググッと(ドリブルで突っかけて)いってズドン――というのが1試合に1~2回あって、『おおーっ!』とスタジアムが沸くとか、ゴールを入れちゃうとか、そういったシーンが増えたら楽しいかな」

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