新たなPK戦「ABBA(アバ)方式」で
先攻有利は改善できるのか? (2ページ目)
では、実際のところ、この新方式は公平性という点でどの程度の効果が見られたのだろうか。U-20W杯でPK戦までもつれ込んだ試合を振り返り、検証してみたい。
この大会では決勝トーナメント全16試合のうち3試合が延長戦でも決着がつかず、新方式によるPK戦が行なわれている。結果は以下のとおりだ。
◆準々決勝(PK戦)ポルトガル4-5ウルグアイ
ポルトガル ○ ○○ ○× ××
ウルグアイ ○○ ○○ ×× ○
◆準決勝(PK戦)ベネズエラ4-3ウルグアイ
ベネズエラ ○ ○○ ×○
ウルグアイ ○× ○○ ×
◆3位決定戦(PK戦)ウルグアイ1-4イタリア
ウルグアイ ○ ××
イタ リア ○○ ○○
3試合の結果を見れば、先攻の1勝2敗。先攻有利は是正されているように見える。
しかし、わずか3試合のサンプルしかなく、勝敗の結果だけに目を向けることはあまり意味がない。この3試合のサンプルケースにおいて注目すべきは、PKの失敗に"ある傾向"が見られるという点だ。
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