来日したミチェル・サルガドに聞くジダン、フィーゴ、そして故郷セルタ (4ページ目)

  • 栗田シメイ●取材・文text by Kurita Simei

──レアルとスペイン代表では求められる役割が違ったのでしょうか?

「レアルは個が強い、まさにギャラクティコといえる集団。ワイドに広いサッカーを展開するのがクラブとしての考え方でした。一方で、スペイン代表ではよりコンパクトな組織で戦う色が強かった。当然サイドバックに求められる要素も異なりましたね。左サイドのバランスもありましたが、レアルではより守備的に、スペイン代表では少し攻撃的にという意識でプレーしていました」

──長い選手生活の中で、最も印象に残っている試合は?

「2つあります。どちらもトヨタカップの試合で、2000年のボカ(・ジュニアーズ)戦と2002年のオリンピア戦です」

──正直、意外な選択でした。

「2000年は、たまたま成田に着いた日に渋滞に巻き込まれてしまい、ホテルまで約3時間半かかりました。そんな経験はなかったので驚きましたよ。試合は1-2でボカに負けたんですが、今思うと、あの到着の時点からすでに勝負に負けていたのかもしれない(笑)。

 2002年は、レアル・マドリードに入団して初めて世界一になることができました。私の中で世界一への想いは強かったですし、2000年で悔しさを味わった分、2002年に同じ舞台で世界一になれた喜びは大きかったですね。この2つの試合があったから、東京という街を好きになることができました」

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