若いモナコがCL快進撃。18歳ムバッペを先頭に老獪ユベントスに挑む (3ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

 チームで最もまばゆい輝きを放っているのは、18歳のキリアン・ムバッペだ。文字通り彗星のごとく現れた実質1年目のストライカーは、プレースタイルとルックス、出自から、頻繁にアンリを引き合いに出されるが、この年齢の時点で比べれば元フランス代表のレジェンドもまったく相手にならない。いや、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドでさえ劣るのだ。

 なにしろ、デビューシーズンのCLの決勝トーナメントで1試合目から4戦連続で得点したのはムバッペが初めて。18歳で5ゴールを記録したのは彼の他にラウール・ゴンサレスしかいない。国内リーグでも直近の2試合でネットを揺らしており、前節のトゥールーズ戦では途中出場ながら難しい角度のシュートをねじ込み決勝点を奪っている。スピードとボールスキルも高いが、極上のシュート技術は18歳とは到底思えないものだ。

 彼をサポートする役者も揃っている。21歳のトマ・レマルはこのノックアウトステージで最多の4アシストを記録し、22歳のティエムエ・バカヨコと23歳のファビーニョのダブルボランチはチームの快進撃の原動力だ。エースナンバーを背負うベルナルド・シウバと、現在最も注目されている左SBのひとり、バンジャマン・メンディも22歳と若い。その一方で、前線には31歳のラダメル・ファルカオ、中盤には30歳のジョアン・モウチーニョ、守備には29歳のカミル・グリクと経験豊富な選手もいてチームを引き締め役を務める。

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