突然ダービーにフル出場。それでも長友佑都は今夏インテルを出ていく (3ページ目)

  • マッテオ・ブレーガ●文 text by Matteo Brega 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 ただし、長友の将来はこうした監督の交代劇とは無関係だ。誰が監督になろうとも、長友の処遇は変わらない。それは今シーズンでよくわかった。長友はフランク・デ・ブールのもとでも、今のピオリ・インテルになっても、レギュラーとして毎試合をプレーすることはなかった。長友の今シーズンの出場データを見ればそれは明らかだ。

 まずデ・ブール時代、第1節のキエーヴォ戦でフル出場してからは、リーグ戦ではずっとベンチが続いた。ヨーロッパリーグのハポエル戦では使われたが、その後またチャンスがなくなる。ローマ戦での30分間と、3日ごとにプレーしなければいけないタイトなスケジュールの中でのELサウサンプトン戦、アタランタ戦とトリノ戦などの例外があっただけだ。デ・ブール最後の試合となったサンプドリア戦もベンチだった。

 その後、新監督就任までの引き継ぎとしてチームを率いたステーファノ・ヴェッキのもと、サウサンプトン戦でスタメンとしてプレーしたが、ここで不運なオウンゴールを入れてしまう。そのままインテルはピオリ時代に突入。ピオリはこれまで、たった4回しか長友を使っていない。最初はハポエル戦、そしてリーグでのジェノア戦、ペスカラ戦、そして今回のミラン戦だ。半年でたったの4試合はあまりにも少なすぎる。

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