武藤嘉紀と宇佐美貴史。同い年のアタッカーが考える「スタメン奪取法」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 負傷から復帰した後半戦、ここまで3戦で先発したものの、チームは勝つことができず、その間に元バルセロナのボージャン・クルキッチを獲得した。ポジション争いをするライバルが、この2年間で実質的に初めてできたことになる。

「ボージャンにないよさというのを出せるようにしないと。どっちが先に結果を出すかという勝負になってくると思うので。練習から、また成長していかないといけない」と、武藤は現状を認識している。

 カウンター攻撃を主体とするマインツで、復帰したFWジョン・コルドバは不動の存在。前線で強さを発揮してボールを収め、ゴールに向かうストライカーだ。コルドバと武藤の組み合わせは、武藤がやや引き気味になる2トップで採用される。武藤のスピードと運動量を生かせる相手と対戦する場合だ。

 一方、この日のようにボージャンが起用されるのは、彼のキープ力とパスを生かす形が望まれるときだ。パサーとして機能するボージャンと武藤の組み合わせも面白そうに思うが、それはマルティン・シュミット監督の構想にはなさそうだと、武藤は読んでいる。

「ボージャンとはかなり合うと思いますけど、ジョン(コルドバ)は絶対に監督が出すと思う。(先発は武藤からボージャンに)代わっていくんじゃないかな。ボージャンと俺の、どっちが先に結果を出すかということになってくるんじゃないかと思います」

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