トランプ現象でスペイン代表が分裂か?サッカー界に潜む独立問題 (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 昨年、そのカタルーニャ代表を破ったバスク代表にしても、ワールドカップに出ればベスト8も狙える陣容だろう。アスレティック・ビルバオの点取り屋アドゥリス、レアル・ソシエダの新星オジャルサバル、さらに欧州有力クラブに在籍するハビ・マルティネス、シャビ・アロンソ(ともにバイエルン)、セサル・アスピリクエタ(チェルシー)、ナチョ・モンレアル(アーセナル)、アンデル・エレーラ(マンチェスター・ユナイテッド)と実力派の面子がそろう。

 ちなみにSportivaの日本代表リポートでもおなじみのミケル・エチャリは、バスク代表監督を務める。最近はボリビア、ペルーも下すなど、6試合負けなしの記録を更新している。

 もっともスペインのサッカー関係者は、代表編成についても急激な変化は望んでいない。なぜなら、それが必ず軋轢(あつれき)を生むことを歴史的に知っているからだ。時間をかけ、然るべきときがきたら――。

 フットボールまでが世界の流れに翻弄されることは、なんとしても避けなければならない。

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