2017.01.09

エイバル乾貴士、敵将シメオネも
たまげた「漫画のような3人抜き」

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Getty Images

 2017年のリーガ初戦となる第17節、イプルアではエイバル対アトレティコ・マドリードの一戦が行なわれた。サウール・ニゲス、アントワーヌ・グリーズマンのゴールで0対2とアウェーチームが勝利を手にしたが、エイバルの日本人MF乾貴士は敵将もその力を認めざるを得ないパフォーマンスを見せた。

アトレティコ・マドリード戦に先発、後半23分までプレーした乾貴士「乾はとても良かったし、彼はキレのある選手で、(対面する)ヴルサリコが2枚目のカードをもらう可能性があった。だから、右サイドの問題を解決して、後半、誰も失わないでプレーするために交代させた」

 試合後の記者会見でディエゴ・シメオネは、後半頭に右サイドバックのシメ・ヴルサリコを下げ、フアンフランを投入した理由を説明した。記者の質問は「右サイドバックを変えた理由は?」というだけのもの。だが堅固な守備を構築しアトレティコを復活させた闘将の口からは、INUIという言葉が自然に発せられた。

 どちらも前線からのハイプレスが特徴の両チームの対戦は、お互いに譲らず均衡したものだった。だが、前半に関して言えばアトレティコの右サイド、つまり霜がピッチに残っていた乾のいるサイドは、エイバルが完全に掌握していた。