苦境の宇佐美貴史がポジティブに変身。「練習も食事も、すべて変えた」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

――それは何かひとつ、成長している印象ですね。

「と、思いますね。自分でも思いましたもん。4年前(ホッフェンハイム在籍時)、監督がコロコロ代わる時期があったんですけど、代わるたびに気持ち的なアップダウンが結構あったので、少しぶれやすい部分はあったのかなあと思います。今はもう、やれることをやっていれば出番が来るでしょうし、と思えるんです」

――バイエルンやホッフェンハイムで試合に出られない時期がありました。今季、なかなか試合に出られなかった時期とは、自分に違いはありますか。

「いろいろありますけど、以前は、例えば練習が終わった後にボールを触ったり、練習をひとりでやることが多かったんですけど、今はフィジカルコーチを捕まえてやっています。成果として自分に跳ね返ってくるものは、ひとりでやろうがフィジカルコーチを捕まえようが一緒なんですけど、そこでフィジカルコーチを捕まえることができた」

――昔だったらひとりでやっていた?

「ひとりで黙々とやっていましたね。ひとりでやれていること自体に満足感、充実感を得ていました。そういう努力は昔からできていましたけど、今回はそれに、質と量というところを求めながらやれた。やりながら自分自身でも『ここまで(ベンチ外など)いろんな苦しみを与えられながら、よくここまでできるな』と思いました。あの状況でこれだけ頑張れたら、もう頑張れないことはないだろうなと思いましたね」

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