ラニエリに翻弄された岡崎慎司が、「準レギュラー」から脱するには?

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 11月25日に行なわれたレスター・シティ対クラブ・ブルージュ戦。この試合でスターティングメンバーに入った岡崎慎司は、チャンピオンズリーグ(CL)のアンセムに耳を傾けていた。満員のサポーターで埋まった本拠地キング・パワー・スタジアムのスタンドを見つめながら、次のように感じていたという。

「やっとひとつクリアしたな、という感じですね。やっと......。CLのアンセムを聞くのが目標のひとつだったんですけど、かなり遠回りしての先発だったので」

途中出場も多かった今シーズン前半戦の岡崎慎司途中出場も多かった今シーズン前半戦の岡崎慎司 岡崎が「やっと」と表現したように、キャリア初となるCLの舞台は手が届くところにありながら、到達するまでが遠かった。昨季はリーグ戦38試合中36試合に出場。主力として「奇跡のリーグ優勝」に大きく貢献したが、新シーズンに入ると立ち位置が一変したからだ。

 期待に胸を膨らませて臨んだCL第1節のクラブ・ブルージュ戦では、まさかのメンバー外。スーツ姿でスタンドから試合を見守るという屈辱を味わうと、第2節のFCポルト戦もベンチスタートのまま出番がなかった。初めて出場機会が与えられたのは、85分から途中交代で出場した第3節のFCコペンハーゲン戦。そして、第5節のクラブ・ブルージュ戦でようやく初先発となった。

 出場機会が安定しなかったのは、国内リーグ戦も一緒だ。

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