サウサンプトンで評価急上昇。吉田麻也が好パフォーマンスの理由を語る (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 事実、シーズン前に退団したロナルド・クーマン前監督(現エバートン)は昨季の過密日程期、CBをフォンテとファン・ダイクで固定して戦い、吉田にはベンチスタートを命じていた。今季に入り、吉田とレギュラーCB陣との差が急速に縮まってきたと言っていいだろう。

 好調の理由について、日本代表DFは次のように語る。

「欧州リーグとリーグカップがあるのは大きい。コンスタントに試合に出ていて、フィーリングがよくなってきている。いい状態が続いているのと、監督が公平にチャンスをくれているのが、昨季との大きな違い。昨季はCBのファン・ダイクとフォンテ、左SBの(ライアン・)バートランドが固定されていたので、(自分としては)けっこう難しかった。昨季も前半戦はチャンスがあったけど、後半戦はかなり難しい立場になっていた。

 試合に出られず、たまに出るサイクルのときは、自信や感覚、判断がよくないですよね。(動きが)遅れるときもあったんですけど、今は試合勘がすごくいい。身体が自動的に動くようになっているし、いいフィーリングであるかなと思います」

 今季前半戦のサウサンプトンは、ミッドウィークに欧州リーグ→週末にプレミアリーグ→翌週のミッドウィークにリーグカップ→週末にふたたびプレミアリーグ......というハードスケジュールをこなした。しかも、ハポエル・ベエルシェバFC(イスラエル)やACスパルタ・プラハ(チェコ)と同居した欧州リーグでは、アウェーマッチで長距離移動を強いられた。まさに、消耗戦であった。

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