規格外の17歳。ミランGK・ドンナルンマが、メガクラブに狙われる (3ページ目)

  • 井川洋一●文text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

 これだけ順風満帆なキャリアを歩んでいるのは、地に足のついた性格があってこそ。よく笑顔を見せるドンナルンマは社交的な青年のようだが、『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙のルカ・ビアンキン記者によると、家族からしっかりと躾けられて育ってきたとのことで、礼儀正しく、浮かれたところはないという。この年齢ですでにフィアンセがおり、イタリアのゴシップサイトで確認したところ、そのアレッシア・エレファンテさんとは身長差が40〜50センチはありそうな凸凹カップルだ。

 今や、世界で最も期待されているGKとなったドンナルンマには、ユベントスやレアル・マドリード、マンチェスター・シティらが興味津々だと報じられている。規定上、18歳にならないと長期契約が結べないため、来年2月25日の誕生日を迎えた後に、ミランはなるべく早く新たな契約を締結しようとしているようだ。新たなオーナーが決まっていないこともあり、ミランの今後の目標次第では「ドンナルンマにふさわしいクラブではない」と代理人のライオラが判断するかもしれない。そうなれば、欧州のエリートクラブに移籍する可能性が高くなる。

 しかし、本人は生粋のミラニスタであり、今の状況を「子供の頃の夢がかなった」と実感している。そのような心情も考慮すれば、ブッフォンが「自分の後継者」と名指しする若者は、このままイタリアで経験を積むべきなのかもしれない。夢の中を生きる17歳がどこまでの存在になるか、注視していきたい。

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