レスターがマンCを粉砕。岡崎慎司は名将ペップの戦術をこう見ていた (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 最終ラインを高い位置に設定しているうえ、3バックの一角に入ったDFアレクサンダル・コラロフが中盤へ頻繁に押し上げるため、後方部には広大なスペースが生まれていた。こうなると、バーディーの速さやマフレズの巧さが活きてくる。空中戦への対応を含め、守備面におけるマンチェスター・Cの構造上の問題が浮き彫りになっていた。

 同時に、レスターのプレッシングサッカーもハマっていた。ベンチスタートだった岡崎慎司は、次のように試合を見ていたという。

「相手の気の抜けたプレーを最初に突き、しっかり点が獲れた。2点を先に奪取できたのがよかったかなと。また、プレースタイル的に、レスターがマンチェスター・Cにすごく合っていたんじゃないか。(右SBが本職のマンチェスター・Cのパブロ・)サバレタもそうだけど、相手には即席のMFがいたので。そういう選手が、あんまりうまくない感じ、慌ただしい感じでパスを回していた。ペップのスタイルが俺らの狙い目になったところはある」

 マンチェスター・C戦の前に、クラウディオ・ラニエリ監督が選手に課したのが、プレスを含めた守備練習だったという。どのタイミングでプレスをかけるか。あるいは、引いて固めるときにはどのように守るべきか。選手たちにもう一度確認させることで、メリハリの効いた戦い方に切り替わった。

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