リバプールがついに首位。宿敵ファーガソンも「クロップ改革」を絶賛 (4ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 その彼らがチャンスと見るや、一斉にペナルティエリアへと流れ込む。たしかに今季のリバプールには、ゴールまで押し切れる厚み、迫力、ダイナミズムが備わっている。

 もっと言えば、選手たちの表情からも自信が伝わってくる。「クロップがリバプールに持ち込んだ大事な要素は自信さ。バルセロナが相手であろうと、勝利できると信じ込ませてくれる」とララーナは話し、「クロップは優れたモチベーター。彼の熱意に応えようと、選手たちもがんばれる」と、その存在価値を語る。

 ゴールのたびにスタンドへ向かって歓喜の雄叫びをあげ、勢いあまってメガネを吹っ飛ばす。さらに、勝利すれば選手たちとハグを交わすクロップ。先述のファーガソンの称賛について質問を受けた際には、「ファーガソンを好きになってもいいか?」と言って記者団を笑わせていた。「(リバプールの練習場がある)メルウッドはポジティブな雰囲気に包まれている」と指揮官は語るが、こうした空気を持ち込んだのは、このクロップに他ならない。

 プレミアリーグはまだ3分の1も消化しておらず、タイトルについて語るのは時期尚早である。守備に不安を抱えていることもたしかだ。しかし、今季のリバプールからちょっと目が離せそうにないのは間違いないだろう。

■サッカー代表記事一覧>>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る