ヘーレンフェーン小林祐希
「オランダで愛されている理由」を自ら語る

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • ルート・フースト●写真 photo by Ruud Voest

ヘーレンフェーン・小林祐希インタビュー@前編

 2016年8月にオランダリーグ「エールディビジ」所属のヘーレンフェーンに移籍してから約2ヶ月、小林祐希は早くもチームに溶け込んでいるようだ。レギュラーの座を掴み取り、今季のヘーレンフェーン躍進の一因となっている。初めて異国で生活する24歳に、現在の心境を聞いてみた。

ヘーレンフェーンの本拠地アベ・レンストラ・スタディオンの前で撮影ヘーレンフェーンの本拠地アベ・レンストラ・スタディオンの前で撮影―― トップ下願望の強い小林選手ですが、ヘーレンフェーンではボランチとして黒子に徹していますね。

小林祐希(以下:小林) 俺は縁の下タイプじゃないし、トップ下にこだわってやってきた。攻撃のアイデアをもっと前で出したいな、とも思う。でも、ボランチの面白さもわかってきました。

―― 日本では、「フィジカルコンタクトが弱い」「あまり守備をしない」と言われていたようですね。

小林 言われていましたよね。けれども俺、普通に守備もやっていましたよ。相手にカウンターを受けたときも、しっかりと戻っていましたし。

 でも、映像に映ってないところからゴール前まで戻る俺を見て、オランダの人は、「祐希はあそこまで戻っている」って言ってくれる。日本では攻撃的なポジションだったから、相手を追い込むほうが優先だったけど、今はボランチだからデュエル(球際での強さや戦う姿勢)のシーンも増えている。やればね、できるんですよ!

 ただ、こっちの相手はデカいし、対等に当たったら相手のほうが強いのはたしかだから、今、フィジカルとかいろいろな訓練もしています。

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