スペインの怪。ビジャレアル監督はなぜ「八百長」でクビになったのか
スペインでは今、ひとりの監督の"八百長問題"が尾を引いている。
昨シーズン、ビジャレアルを率いていたマルセリーノ・ガルシア監督は、チャンピオンズリーグ出場権(4位でプレーオフ進出)を獲得するなど、高い評価を受けていた。ところが、事件は最終節で起きた。
ビジャレアルの監督を解任されたマルセリーノ・ガルシア 最終節、ビジャレアルは本拠地でスポルティング・ヒホンと戦い、0-2と敗れている。通常ならニュースにもならない。ビジャレアルは4位を確定させており、完全な消化試合だったからだ。
しかし相手のヒホンは、勝たなければ2部降格という一戦。そして試合内容は、まるでヒホン残留を助けるかのようだった。
「どうにかヒホンには残留してほしい。それは心情の部分だ」
実は試合前から、マルセリーノ監督は本音を吐露していた。彼はヒホンの下部組織で育ち、現役生活も過ごしている。つまり、ヒホンは守るべき故郷のクラブだった。その上で、マルセリーノが直近の試合から大幅に先発を入れ替えたことが、八百長行為と見なされた。
「いいプレーを見せていたレオ・バティストンに交代を命じるなど念入りなインチキだった。スポーツマンシップに反する、卑劣な行為だ!」
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