ライバル出現に岡崎慎司が危機感あらわ。「厳しいFW争いやな」 (4ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 シンプルにクロスボールを入れて、スリマニの頭に合わせる。あるいは水準以上の足技を生かし、バーディーやリヤド・マフレズとのコンビネーションで崩し切る。ハードワークも十分こなすことから、昨季のベースを劇的に変える必要がないのも利点だ。

 しかし岡崎は、こうした状況に闘志を燃やしている。やるしかないという気持ちが、彼を突き動かしているのだ。

「今までにないくらい、厳しいFW争いやなと。だから個人的には、スゲー開き直れるシチュエーション。ここからやな、俺のプレミアリーグの第2ステージは。そんな感じですね。まずは何らかの結果を残して、ラッキーボーイ的な感じで見てもらえるようにならないと。

 今日の試合も、他のFWを起用しなかった。昨季からそうですけど、ラニエリ監督にはベンチの選手を気持ちよくさせる考えがない。サブの選手のモチベーション上げるために、FWの選手を入れる考えはない。だから自分で、(チャンスを)掴んでいくしかない。そういう意味では、本当に厳しい状況になったなぁと改めて思います」

 バーディーとスリマニの2トップに割って入る糸口は、岡崎起用時に増大する躍動感にあるように思う。攻守両面でスイッチを入れるアグレッシブな動きで、チームにダイナミズムを注入する。こうした動きは、レスターで岡崎がもっとも得意としている。実際にバーンリー戦も、前半はチーム全体の動き出しが少なく、陣形が間延びしている印象を残した。そして、何より大事なのはネットを揺らすこと。昨季5点に終わった岡崎としては、こちらのほうが重要度が高い。

 今季はCLとの二足の草鞋(わらじ)を履きこなすため試合数が多く、日本代表FWとしてもアピールのチャンスは残されている。与えられた出番で、いかに結果とインパクトを残すか──。ここが分岐点になってくる。

■海外サッカー 記事一覧>>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る